●今回は中学生向け●
70箱目「『地球』の話」
高校入試の自由英作文問題(最近、流行です)の対策学習で、ある中3生が、
One of the problems earth is facing now is global warming.
といった英文を書いていました。
「地球が今直面している問題の一つは、地球温暖化です」ってことでしょうが、なかなか良く書けていますね。
face という動詞の使い方を知っているのもエラいです(~に直面する)。
でも、一つだけ、マズい点があります。
「地球」を earth としたことです。
「地球」は、 the earth としてください。
必ず the をつけてください。
単に earth だけだと、「大地」という意味になってしまいます。
ただ、最近は「地球」は、
the Earth
とか、あるいは the を取って、単に
Earth
と記すことが断然、多くなっています。
理科系の論説文では、ほとんど全て、このような表記になっています。
たまたまわたしの手元にある、イギリスの小学生向けの百科事典を見ると、やはり、Earth と記されていました。
人類は、ロケットや人工衛星を宇宙に打ち上げるようになってから、地球の姿を宇宙から見るようになりました。
そうすると、地球は大地というよりも、惑星の一つであるという認識が強くなり、火星(Mars)や金星(Venus)などと同じノリで、固有名詞的表記(つまり、最初の文字を大文字にする)になってきたのではと、容易に推測できますね。
というわけで、皆さんもこれからは「地球」は、
the Earth
とか、
Earth
と表記することをオススメします。
もちろん、テスト類で、従来のようにthe earth と書いてもバツではありません。
earth はダメです。
●語り手/英語科・鈴田●