●今回は中高生向け●
105箱目「アルバイトの定番」
「アルバイト」という言葉がありますが、これは英語ではありません。
ドイツ語から来ていると、何かの本で読んだことがあります。
英語で「アルバイト」は part-time job と言います。
高校生以上だったら、自分や友だちがアルバイトをしたことがある人も多いでしょう。
日本の学生の場合、初めてのアルバイトと言えば、コンビニやファストフード店の店員が定番です。
アメリカだと、何といっても、baby-sitter です(babysitter というつづり方もあります)。
baby-sitter は、日本では通常「ベビーシッター」という表記がなされますが、
「ベイビスィッター」のほうが、より原音に近い表記だと思います。
baby-sitter というのは、「小さい子どもたちの子守りをする人」のことです。
ちなみに、baby-sit は動詞で「子守りをする」
baby-sitting だと、「子守りをするという行為」を指す名詞になります。
なぜ、アメリカでは baby-sitter がバイトの定番なのかは、アメリカの社会事情が原因です。
アメリカでは、小さい子どもをほんの10分でも置き去りにしたり、ひとりで留守番をさせると、親は逮捕されます。
育児放棄ということで。
州によって違いはありますが、だいたい11歳ぐらいまでの子どもは、ひとりで留守番はできません。
そこで、baby-sitter の登場です。
baby-sitter の年齢、資格、技術に関しては厳格な決まりはありません。
だから、10代の学生が手軽にできるバイトなんです。
baby-sitter がいるおかげで、お母さんとお父さんは結婚記念日に思い出のレストランで外食したり、緊急の仕事が入って定刻通りに家に帰れなくなっても対処できたり、となるわけです。
●語り手/英語科・鈴田