●今回は中高生向け●
はァ?
学而会 英語のおまけ箱 37箱目
よく、相手がわけのわからない質問をしてきたり、こちらがムカつくような意見や提案を言ってきたとき、「何言ってんだよ」という気持ちで、「はァ?」と言い返しませんか?
こういうときの「はァ?」って、英語に直すとしたら、
Excuse me.
はピッタリだよなあと、わたしは常々思っています。
日本語の「はァ?」を言うときと同じく、「バッカじゃねーの」という気持ちや表情で、語尾を上げて強い口調で言います。
こういうときの Excuse me. は、アメリカ製の映画やテレビドラマを見ていると、かなりよく登場します。
まさに日本語ならば「はァ?」と言うであろう場面で。
基本、excuse というのは、「~を許す、~を大目に見る」という意の動詞です。
中高生が学校で習う Excuse me. は何といっても、見知らぬ人にものをたずねようとする場面ですね。
この後に but … とつづける場合が多いです。
「すみませんが…」「失礼ですが…」という感じです。
Excuse me. を使える場面は、他にもあります。
人の間を通り抜けるときも、
Excuse me.
と言いながら進めばいいし、席をはずすときも
Excuse me.
でOKです。
混んでいるバスやエレベーターに乗っていて、英語で「降りまーす」と言いたいとき、「えーと、“降りる” って “get off ” だったっけ?」とか考える前に、
Excuse me.
と声を張って言えば、周りの人は道をあけてくれます。
ついでに言うと、何人かの仲間といっしょに降りる場合なら、
Excuse us.
と言います。
歩いていて人にぶつかったら、
Excuse me.
と言って、謝ればいいです。
トイレに行きたい場合、学校では
May I go to the bathroom?
なんて習いますけど、ふつう、
Excuse me.
だけで十分通じます。
皆で食事をしていて、ちょっとためらいがちに
Excuse me.
といって席をたとうとすれば、トイレに行きたいんだなと誰もが常識でわかるでしょ。
相手の言うことが聞き取れなかったときは、上げ調子で
Excuse me ?
と言えば「何とおっしゃったんですか」「もう1度言ってください」となります。
このように、
Excuse me.
は、いろんな場面で使えて便利であり、その意味では、日本語の「どうも」に似ていますね。
ついでに言うと、名詞の excuse というのがあって、これは「言い訳」の意。
大学受験生は必修語です。
学校で先生が生徒に
No excuse.
「言い訳はダメですよ」
というのは、よく聞くセリフです。
なお、動詞の場合の発音は〔イクスキューズ〕ですが、名詞の「言い訳」の場合は〔イクスキュース〕なので、大学受験生は、これも意識しておくと良いです。
●語り手/英語科・鈴田●