●今回は中高生向け●
とてもチョコレート?
学而会 英語のおまけ箱 35箱目
中学の英語では、
a lot of fun
という語がやたら登場します。
学而の中学生は全員、聞いたことがあるでしょう。
ふつう、「とても楽しい」と訳します。
それは悪くはないですが、大切なのは、「fun は名詞である」ということをしっかり把握しておいてください。
もう1度言います。
fun は名詞です。
意味は「楽しいこと」「ゆかいなこと」「おもしろみ」です。
もちろん、具体的な物体ではないので “数えられない” 扱いです(文法用語で不可算名詞と言いますが)。
つまり、冠詞(a)をつけたり、複数形(~s)にしたりは、しません。
また、「とても楽しい」という訳語につられて
× very fun
などと言ってはダメです。
英語が苦手な中学生に、非常に多いミスです。
very hungry だとか very well のように、very が強調するのは形容詞か副詞です。
very は名詞を強調したりはしません。
「チョコレート」は名詞ですが、very をつけて
× very chocolate
なんて、あり得ません。
「とてもチョコレート」なんて、日本語でも、あり得ないでしょ?
fun を強調するのはふつう、
much か a lot of
です(great もアリです)。
fun を使った語句で、
have fun
は絶対知っておいてください。
「楽しみ fun を 持っている have」
↓
「楽しむ」「楽しく過ごす」ということなんです。
英語圏の歌手やバンドが、コンサートの途中で観客に投げかける言葉の定番といえば、
Are you having fun?
「楽しんでいるかい?」
ですね。
学校でネイティブの先生から授業の終わりに、
Did you have fun?
「(授業を)楽しんでくれましたか?」
などと言われたことはありませんか?
そのときは、
Yes. I had a lot of fun.
などと答えてあげると、先生は喜ぶでしょう。
fun house という言葉があります。
これは、遊園地などの「びっくりハウス」「お化け屋敷」のことなんです。
大学受験生は、
make fun of A 「Aをからかう」
は押さえておきましょう。
あと、fun のつづりを間違えて
× fan
としないように。
これも、英語苦手の中学生に非常に多いんです。
fan は、「わたしは、あなたのファンです」の「ファン」です。
「扇風機」「扇」も fan です。
●語り手/英語科・鈴田●