●今回は中学生向け●
タンゴを踊るには
学而会 英語のおまけ箱 31箱目
学而の中3生のみんなは、形式主語の “it” を用いた文は習得しましたね?
形式主語 “it” を用いた文で、わたしが好きな言い回しがあります。
それは、
It takes two to tango.
というものです。
ここの tango は動詞で「タンゴを踊る」という意味。
タンゴというのは、南米起源の社交ダンスの一種。
もちろん、ここの it は形式主語で to tango を指します。
よって、
「タンゴを踊ることは、二人(two)を 取る(takes)」
↓
「タンゴを踊るには二人必要である」
↓
「タンゴは一人じゃ踊れない」
↓
つまり「一人じゃできないことがある」「双方の協力がなければできないよ」ということを言いたいんです。
また、争いごとが起きている状況で使えば「双方に責任があるよ」「ケンカ両成敗だ」といった意味に取れます。
わたしは、かなり前に、松本道広という人の著作の中で、この言い回しを初めて知りました(氏は、高名な、英語教育界のカリスマ的存在と言える人です)。
この言い回しで注目してほしいのは、使われているすべての単語に〔t〕の音が入っているところ。
声に出してみると、何かこう、リズミカルな感じがあるんですよね。
というわけで、みなさんも、そこを意識して音読してみてください。
♪ It takes two to tango.
●語り手/英語科・鈴田●