中3生徒が英検1級合格!学而会の英検対策

英語のおまけ箱 83箱目「黒い金曜日」

●今回は中学生向け●

先月(11月)の末頃、グリナード永山とか多摩センターの駅ビルだとかのお店で、「ブラック・フライデー」という名称で、盛んにセールをやっていたことに学而の皆さんは気づきましたか。

「ブラック・フライデー」って何?と思った人も多いと思います。

「ブラック・フライデー」は、早い話がアメリカの慣習というか文化です。

毎年11月の第4金曜日が「ブラック・フライデー」です。

その前に、まず「感謝祭」について知る必要があります。

アメリカ合衆国では、毎年11月の第4木曜日は「感謝祭」となっています。

感謝祭 (Thanksgiving Day) は、はるか昔この大陸に移住してきた人たちが農作物の収穫の恵みに対して1年に1度、神に感謝(thanksgiving)を捧げるために祈りとお祭りをおこなったことが始まりです。

感謝祭の日は学校や会社は休みです。

家族や親戚、友人たち大勢で集まってごちそうを食べたり、プレゼントを渡しあったりして楽しく過ごします。

日本人にとって「故郷に帰る」祝祭日といえば、お盆、お正月ですが、アメリカ人にとっては、何といっても感謝祭と言えます。

そして、感謝祭の翌日である金曜日は、感謝祭で売れ残ったプレゼント類を在庫一掃するために商店は安売りをおこなうようになり、今では、とにかくあらゆる商品の特別セール日、みたいになったんです。

前日の感謝祭にひきつづいて、翌日の金曜日も休みになる学校や会社も多いですので、家族総出でセールに出掛けたりします。

さて、この日がBlack Fridayと呼ばれるようになった由来は、いくつか説があります。

一つは、あまりにも多くの客がうじゃうじゃと店に群がる様子を見て、交通整理の警官たちが「まるで黒い金曜日だ」と言ったことから、というもの。

あるいは、「この日はすべての商店が黒字決算になる(つまり儲かる)ので」というのもあります。

「ブラック・フライデー」文化はアメリカだけではなく、他の英語圏の国でも取り入れています。

最近になって、日本にもやって来たわけですが、これは不思議ではありません。

何しろ、日本は、日本文化とはまったく関係がない「ハロウィン」さえも取り込んじゃいましたし。

それに、セールのおかげで、お店側は儲かる、客側は欲しかったものが安く買えるで、どちらにもメリットしかないわけですから。

●語り手/英語科・鈴田