●今回は中学生向け●
88箱目「トイレは『借りる』な!」
「借りる」「貸す」を表す動詞は、使い方をきちんと理解しておくほうが良いです。
高校でも大学でも入試によく出るからです。
どういうわけか、入試問題の出題者たちは、このネタが好きみたいです。
全部で4語おさえておけばよいのですが、中学生の場合は、今回お話する、
borrow 〔ボロウ〕, lend 〔レンド〕
の2語だけで大丈夫です。
borrow は、文法用語で言うと第3文型の動詞です。
簡単に言うと、
borrow A 「Aを借りる」
と覚えておけば良いのです。
May I borrow your pen?
「あなたのペンを借りてもいいですか」
lend は第4文型の動詞です。
give や tell, showなどと同じです。
つまり、
lend A《人》 B《物》 「AにBを貸す」
という使い方をします。
(= lend B《物》 to A《人》 の使い方もありますが)
Would you lend me the knife?
「そのナイフを、わたしに貸してくれませんか」
そしてさらに大切な点は、borrow も lend も「無料で」借りたり貸したりする、ということです。
お金を払って借りたり、お金を取って貸す場合は別の語を使います(次回に取り上げます)。
あと、borrow に関して、もうひとつ。
日本語では「トイレを借りてもいいですか」と言うのはちっともオカシくないのですが、ここで borrow を使ってはいけません。
borrowは、トイレのような「動かせない、備え付けのもの」には使えません。
電話もそうです。
この場合は、use を使うのが普通です。
よって、「トイレ《電話》お借りしてもいいですか」は、
May I use the bathroom(telephone)?
と言いましょう。
●語り手/英語科・鈴田