●今回は中学生向け●
93箱目「水の小部屋」
またまた今回も、「トイレ」の話です。
なんか、90箱目からずっとこの話題で大変すみません(今回で終わるつもりです)。
「おまけ箱」88箱目のアイキャッチャー(イラスト)を見てください。
おじさんがトイレの前に立っていて、トイレのドアにWCと記してありますね。
このように日本では、トイレのドアに WC と表示されている場合があります。
だから、「トイレ」のことを英語では WC と言うんだと、思い違いをしている人もいるかもしれません。
端的に言うと、WC というのは、和製英語です。
つまり、完全に日本語、ってことです。
大昔、イギリスで水洗トイレが発明されたときに、従来のトイレと区別するために、
水洗トイレはWater Closet 〔ウォーター クロウゼット〕 と名付けられました。
「水の小部屋」という意味です(なんか、おしゃれな言い方ですね)。
やがて、日本に水洗トイレが伝わると、日本ではWater Closet の頭文字を取って、WC と呼んだわけです。
それ以来、「トイレ」の表示としてずっと使われているようです。
英語圏では「トイレ」のことを WC と呼んだり表示したりする習慣はありません。
●語り手/英語科・鈴田